2008年09月28日

コルクにはじまりコルクに終わる...?!

いろいろ忙しかったり体調を崩したりで,友人から預かっていたテナーサックスのパッド交換とバランス調整がやっと終わりました.

いろいろ試行錯誤の部分もありますが,パッド交換の際のシュラックの量は多い必要は無いように思います.重要なのはトーンホールの水平とパッドカップの水平をきちんと合わせておくことで,そうするとパッドは入れただけでも,かなりきちんと水平が出ます.
つまり,それぞれのトーンホールでのリークに関しては微調整で済むのですが,問題は連動するのキー同士の干渉によるリークです.

これは連動する抑えの部分を如何に調整するかが鍵なのですが,古い楽器は現在のもののようにネジで調整できるものは少なく,殆どがコルクです.ここの部分で手を抜くとなかなかリークが消えずに苦労します.(コルク部分の調整をおろそかにしてキーカップの方だけでリークをコントロールしようとしてもバランスが崩れるだけでうまくいきません.)

コルクを短冊状に切った紙やすりで少しずつ削り,キーのタイミングを合わせますが,削りすぎたら,コルクの交換からやり直しですので,結構気を使います.
私は使い古しの紙やすりもとっておき,微調整に使用します.ある程度使い古しの紙やすりの方が,コルクのカスで目が詰まって削る量をコントロールしやすくなるようです.

コルクの種類にもいろいろあるようですが,合成コルクで目が詰まっているものを使用する方が,微妙な調整に耐えうるので良いようです.天然コルクでも部位によってキメの具合は違いますので,用途に応じて使い分けするのが良いと思います.

いずれにしても,サックスにおいてコルクというパーツは一つ外れただけでも演奏に支障をきたすことがあり,とても重要なパーツです.

たかがコルク,されどコルク...コルクにはじまりコルクに終わるというお話でした.

posted by RIO at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | アルトサックス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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