2008年04月26日

簡単なリペア

先日行った,ソプラノサックスの簡単なリペアのご報告です.

それなりの経年変化でコルクやフェルトが一部不十分だったようで,特にオクターブキーとの連動部分に問題がありました.写真のように本来はあるべきコルクが外れていたみたいでした.
open.JPG通常の状態 close.JPGオクターブキーを押した状態

そこで,ここにコルクを取り付けるために分解して,ついでに清掃.

キーロッドやネジは傷つけないように慎重に扱う必要がありますが,特にロッドを引き抜く際には滑り止めの波型がついたペンチなどでつかむと確実に傷つきますので,波型がついていないペンチを用意しておいたほうが良いです.あと,ネジは無くさないように,キーポストにつけておくこと.


disassemble1.JPGdisassemble4.JPGdisassemble2.JPGdisassemble3.JPG

外したロッドは古い油で汚れていますので,まずは清掃ということで,使い古しのシャツにライターオイルを染ませて油をふき取ります.次いで,分解して外したキーのほうも清掃するわけですが,モールにライターオイルを染ませて中を通します.汚れがついてきますので,モールの汚れをふき取ります.これの繰り返しですべてを清掃します.
zippo_oil.JPGwipe1.JPGwipe2.JPG
wipe_key1.JPGwipe_key2.JPGwipe_key3.JPGwipe_key5.JPG


写真を撮り忘れたのですが,キーロッドとキーがややきつめで動きが悪かったので,調整しました.
具体的にはロッドを電気ドリルに取り付け,ロッド先端にミシン油と研磨剤をつけます.それをキーに差し込んで,キーを手で押さえた状態でロッドをドリルで回転させすり合わせを行います.スムーズに動くようになったら,汚れた油を取り除くのと同じ要領で研磨剤などを取り除きます.

次にコルクの取り付けです.コルクシートに接着剤を塗り,キーのコルクを接着する面にも接着剤を塗ります.この接着剤はボンドの一種で,サックスのリペアキットに付属していたものを使用していますが,同じ系統のボンドはDIYの店にもあるようです.(合成ゴム系・溶剤形接着剤でよいと思います)ボンドが指につかないぐらいまでに乾燥したら張り合わせて,キーからはみ出したコルクをカットします.
bond.JPGcork.JPGcork2.JPGcork1.JPG

あとは組み立てですが,ロッドやキーにキーオイルを塗布し組み立てます.
key_oil.JPG

最後に取り付けたコルクの調整が必要ですが,これには細長い短冊状に切った紙やすりを使います.コルクの部分に紙やすりを挟み,軽くキーを抑えて紙やすりがコルクにあたっていることを確認して,紙やすりを引きます.これにより,コルクが少しずつ削られますが,コルクがちょうどいい厚みになるまで繰り返します.削りすぎると,コルクの取り付けからやり直しになるので,削りすぎないように注意が必要です.

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2008年04月05日

How to eBay

もしかして,eBayの取引に関心がある方がいらっしゃるかも知れませんので,少しだけtipsを.

まず,自分が気になるものが出品されているかどうかが一番大切なのですが,高くても同じ種類のものが出品されている場合は,かならずチェックすることです.商品の解説は結構親切に書かれていることも多いですが,あっさりとしたものもあります.ですので,必ず比較することです.

最終的には写真での判断がすべての場合もあります.良心的な出品者の場合は良いのですが,わざと小さな写真しか載せてなかったりする場合は要注意です.どうしても興味がある場合は他の写真も見せてくれるように頼むことが大切です.

私も最初のころにキーガードやネジの欠損に気づかずに入札してしまったことがあります.その出品者のコメントが”ちょっと調整は必要”となっていたので,バランス調整ぐらいかなと思っていたら届いてびっくり.ブログのはじめのほうにも書いていますが,ネックソケットが外れそうになっていたり,結構大掛かりなリペアが必要でした.(でも,落札したような値段で手に入る楽器ではなかったのですから,結果的にある程度は納得しましたが,出品者には当然クレームを入れました.−反応は薄かったですが...ということで低い評価を入れさせていただきました.)

....ここで教訓!評価が低い相手には注意が必要!- もちろん,不幸にも取引相手が悪くてマイナス評価をつけられてしまった人もいますので,評価の内容をよく読むことが重要です.ただ,最大限リスクを回避するつもりなら,評価が99%-100% positiveの相手と取引をすることです.


次いで,入札前に是非しておきたいことは,質問のメールを出すこと.楽器の状態が詳しく書いてあったとしても,最後の調整はいつかとか送料のことなど質問できる事項は色々あるはずですから,必ず出すことです.ここで見ているのは質問への回答の内容ではなく,質問に対する反応や丁寧さです.本気で落札したいときは,相手がinternational shippingについて明示していない場合,必ず日本への発送が可能かをききます.ひどい場合にはこの時点で無視されます.良心的な出品者の場合,ここで海外からの入札が可能なように条件を変更してくれることもあります.
日本への発送を断られた場合でも,相手が信頼できそうであれば,(もしツテがあれば)アメリカの友人の住所に発送してもらいたいので入札しても良いかどうかを聞きます.ツテが無い場合は落札や発送代行業者もあるようですので利用するのも手ですが,私は使ったことがありません.

そして,一番大事なのが支払い方法です.私はPayPalを使用していますが,PayPalはすぐに登録できますが,ベーシックなプランでは支払い上限が限られています.高額な取引や頻回の取引が必要な場合はプランの変更が必要です.これには数日から一週間程度かかりますので,事前にチェックしておくのが良いでしょう.(私は取引の最中に上限に引っかかることに気づいて,あわてて相手に連絡して待ってもらったことがあります.今となっては,そのときのメールのやり取りも楽しい思い出ですが,そのときは焦りました.)

PayPalを嫌ってMoney Orderしか受け取らない人もいますが,その際は送付先が実アドレスであることも確認したほうが良いでしょう.時々,局留めになっている場合があり,トラブルの際に追跡が困難になる可能性があります.(郵送ですから面倒ですし,時間もかかりますので,待っている間結構ドキドキモノです.)


もう一つ,支払いの前にできるだけ(必ず?)相手の連絡先を確認しておくこと.メールアドレスだけでは変更された場合,対応が困難になることもありますので,少なくとも電話番号ぐらいは聞いておいたほうが良いでしょう.相手が警戒して教えない場合もあるかとは思いますが,丁寧な文章で聞いておいたほうが,精神衛生上も好ましいと思います...^^;

先日のlocal pick upでは相手の顔もわからないので,待ち合わせの際に本当はmobile phoneの番号を聞きたかったのですが,持ってないのでと逆に固定電話の番号を教えてくれました.
(固定電話では待ち合わせには役に立たないのですが...^^;)


まぁ,このようなやり取りを繰り返すことでお互いの信頼関係を築くことが一番重要ということです.


始めの質問メールのやり取りにしてもそうですが,とにかく相手の反応がどうであるかが一番大切です.反応が鈍いのは要注意.ただ,メールを出したつもりであったり,システムトラブルもあり得ますので,返事が無い場合は普通に催促してみるのも必要です.特に取引途中ではあきらめないことが大切です.前述の低評価の出品者の場合は今思えば返事も雑だし,返事も5回に一回ぐらいでした...完全な詐欺ではありませんでしたので事なきを得ましたが,そのときは相手のメールアドレスと名前から検索して,局留めではない住所までほぼ割り出しました.いざとなればeBayやアメリカの行政窓口(Federal Trade Commission)に訴えることもできますから,情報はできだけとっておくに越したことはありません.

ラベル:eBay tips 取引 注意点
posted by RIO at 18:03| Comment(0) | TrackBack(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ソプラノ on eBay

ずいぶんとご報告が遅くなりましたがAS110のとりひきは無事に終了いたしました.
見ていただいていた方々,感謝いたします.

さて,風邪ひいたり,仕事が忙しかったりで更新がままならなかったのですが,いくつか動きがありました.

実は先日仕事でアメリカに行ったのですが,たまたま直前にチェックしていたeBayのソプラノサックスが出張先とからの出品だったので,local pick upを条件に落札し,引き取ってきました.
帰るまで待てないので,当然ソプラノ用のリードを購入してもっていき,ホテルの部屋で試しに吹いてきました.(もちろん大きな音は出せないので,ピアニッシモでのチェックでしたが)

年代ものですが,ラッカーのハゲもほとんど無く非常にいい状態でした.もちろんdent(くぼみ)も無し.
時代物ですから,パッドやコルクは一部交換が必要かなと思っていますが,交換されているコルクもあるみたいなので,一部不完全なコルクやフェルトの交換だけでも当面はいけそうな状態です.

そのうち,メンテの作業に入ることになると思いますので,そちらのほうは,また報告します.

今のところ,右手サイドキーを押したときに連動するはずのキーのコルクが取れているので,そこから上の音が不完全なのと,F以下の音が出にくいときがあるのでキーのタイミングが少しずれているのかもしれません.リークライトでざっと見たところでははっきりしたリークはなさそうでしたが,まだ時差ぼけが取れてないので,すっきりした頭でじっくり観察し直してみます.

posted by RIO at 17:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ソプラノサックス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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